夢日記 9月28日私の監禁されている薄暗い部屋に、誰かが毛むくじゃらのゴリラみたいな裸の大男を伴って入ってきた。彼は大男に、前もって私に憎悪を抱くように吹き込んでおいたらしい。私は迫りくる恐怖と戦慄に震え、どう抵抗したものかと考えあぐねている。だが次の瞬間、何者かが彼を拉致してその場を去った。彼の従僕であるその大男と、これも裸で筋肉隆々のたくましく魅力的な青年が追跡する。やがて従僕達はリーダーを奪い返したらしく戻ってきたが、疲れたのか、そのまま全員長椅子に仰向いて眠り込んでしまった(リーダー格の男はよく見ると、白髪で、白髭をたくわえた老人であった。その中に、やはり連中の仲間であろう、一人の美しい裸婦がいた。床の上でぐっすり安らかに寝息を立てて、時折、そのピンク色の乳首がふるえるかに見えた。私は何気なく近づいていって襲おうとしたが、すぐに気づかれて抗われ、揉み合いになった。なんとか押さえ込もうとしているうち、女がとっさに、私の股間に手を伸ばしていきなりペニスをもぎりとった。そして裸のまま外へと飛び出していった。 外は明るかった。どうしたわけか街中は疎らで、秒針に倦み疲れたように静けさのみが漂う。車道には車がまったく見当たらず、人影すらない。混乱しながらも追っていくと、女は歩道を走っていた。たびたびこちらを振り返りつつ微笑んでいる。そしてその右手には私の、もぎたてのペニスがしっかり握られていた。まるで天上から堕ちた天使の似姿。待ってくれ、それはお前のなんかじゃない、私のペニスだ待ってくれ! 私も歩道を急いだが、はじめなんともなかったのが次第に股間がじりじり疼きだし、ついに堪えきれずに途中で立ち止まらざるを得なくなった。 女はそのまま、脇道に逸れたすぐ右手の建物のドアの前、その余裕ある勾配の上で、裸の青年と抱きしめ合うと接吻を交わしたのだった。そうして舌を絡ませながら一対の肉塊は身を屈める。青年は片手に支えた女のふくよかな乳房を一方の手でたくみに揉みまわし、敏感な乳首をわざといじくりはじめる。あるいは首の周囲から谷合へさらに臍を南下して小宇宙へ自分の汗や涎や鼻水でぬめぬめとした柔らかな曲線を溶け崩れたナメクジがそうするようになぞりながら調味していく。天に祝福された花束を精一杯嗅ぐように(この時にまであのペニスが握られていたかどうかは知らない。そして萎んでしまったか、それとも硬質を維持しているのかも)。 (・・・これじゃ生理だよ・・・女になっちやった、どうしよう?) 地面の真っ赤な池に、私の表情は消されて澱みきっている。股間は決壊したダムのようにじょぼじょぼと汚れた血を垂れ流し、役割を失った二つの醜い塊だけがぶらさがっていた。どうにも支えていられないので、膝をついて獣のように四つん這いになる。だが遠くを見据える余裕もないままに、愚かな私はただ、息絶えるしかなかった・・・。 ジャンル別一覧
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